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日本の水道事情、その2

日本の水道の歴史はおよそ100年くらいです。

その中でいつの間にか現在のように、水道の維持費に莫大な
費用が係るようになっています。

これは、ちょっと以前耳にしたことで、正確な情報でないかもしれませんが。。

東京都にさまざまな企業があり、さまざまな工場がありますが、
東京都の中で一番電気を使用しているのは、、、、東京都水道局らしいです。

なんでそんなに電気が必要なのかも含めて、水道の歴史を簡単に説明します。

日本の最古の浄水場は、東京都新宿区にあった
「淀橋浄水場」で1898年に竣工されました。

浄水システムは、(緩速ろ過方式)というタイプの浄水場でした。
この頃は現在のように、家の中まで水道が引かれるタイプではなく
1つの集落に1,2個の共同水栓が引かれるというタイプでした。
(タンザニアで今工事しているタイプに近いです)

ご存知のように新宿は、現在では大都会の一等地ですから、
都市開発が進む中で、閉鎖された浄水場です。

ウィキペディア(Wikipedia)で淀橋浄水場の記事が載ってますので、
気になる方は下記リンクを辿ってみてください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%80%E6%A9%8B%E6%B5%84%E6%B0%B4%E5%A0%B4#.E3.82.B3.E3.83.AC.E3.83.A9.E5.A4.A7.E6.B5.81.E8.A1.8C

さて、その後、浄水場は徐々に建設されていきます。

その中には次のような浄水場があります。
1898年 牛田浄水場(神戸市)   活躍中(緩速ろ過方式)から平成8年に「急速ろ過方式」に変更
1900年 奥平野浄水場(神戸市)  活躍中「急速ろ過方式」 
1905年 山の田浄水場(佐世保市) 活躍中(緩速ろ過方式)
1905年 三野浄水場(岡山市)   活躍中(緩速ろ過方式)
1906年 高尾浄水場(下関市)   活躍中(緩速ろ過方式)
1910年 剣崎浄水場(高崎市)   活躍中(緩速ろ過方式)
1910年 浅香山浄水場(横浜市)  活躍中(緩速ろ過方式)
1912年 蹴上浄水場(京都市)   活躍中「急速ろ過方式」
1912年 豊田浄水場(郡山市)   活躍中「急速ろ過方式」
1914年 鍋屋上野浄水場(名古屋) 活躍中(緩速ろ過方式)に加えて、平成10年に「急速ろ過方式」併設
1916年 今市浄水場(宇都宮市)  活躍中(緩速ろ過方式)

100年も昔から現存している浄水場があることが驚きですね。
注目して欲しいのは、その浄化方式。

(緩速ろ過方式)が当時の主流を占めてしたことがわかりますね。
しかし、現在の日本の浄水場は70%程度が「急速ろ過方式」を採用しています。

いつから、そしてなぜ「急速ろ過方式」に代わったのでしょうか?

その説明の前に(緩速ろ過方式)と「急速ろ過方式」の簡単な違いを
書いてみますと、、

**********浄化方式の違い***************************************
(緩速ろ過方式)

「微生物によって水中の汚れを分解する浄化方式」
イギリス発祥の技術です。

「急速ろ過方式」

「薬品によって水中に漂っている汚れを沈める浄化方式」
アメリカ発祥の技術です。
**************************************************************

さて、ではいつごろその浄化方式が大きく変化したかですが、
上の2つの[浄化方式の違い]を良く見るとわかりますが、、

第二次世界大戦後に大きく変化しました。

当時はアメリカのGHQなどの指導の影響もあったんだと思いますが、
実は、この方式、施工業者にはとっても美味しい施設だったんです。

なぜって、[浄化方式の違い]をよく見るとわかるのですが、
戦後普及した「急速ろ過方式」は、薬品処理なので

1.薬品を水に入れる設備(薬品注入設備)が必要
2.薬品を水に良く溶かす設備(薬品混合設備)が必要
3.薬品と供に沈んだ汚れ成分を外に排出するポンプ(汚泥排出ポンプ)が必要

と、たくさんの機械を使うので、
機械メーカーは喜ぶ。

たまに壊れるので、修理が必要とさらに機械メーカーは喜ぶ。

もちろん薬品メーカーも大喜びです。

それに比べ、(緩速ろ過方式)は
生物で汚れをキレイにするので、基本的に機械は必要ないので、
機械メーカーには人気がありません。

薬品も使わないので、薬品メーカーにも嫌われます。

そういう、産業界からの後押しもあって、「急速ろ過方式」は
どんどん国内シェアを伸ばしていったのです。

その頃から、水道は臭いとかまずいとか言われ始めます。

なぜでしょう?

「急速ろ過方式」は水中に漂っている汚れしか基本的に
除去できません。
水中に溶けてる成分は無処理のままなんです。

そこで、登場したのが「急速ろ過方式」+「活性炭方式」。

ご家庭の浄水器でも活性炭が入ってる製品多いですよね。
それと同じです。
活性炭の吸着作用で、臭いも変な味も吸着してしまいます。

これで活性炭メーカーも大喜びです。
なぜって、活性炭は一度入れるだけでなく
定期的に交換しないといけないですからね。

それでも、とり切れない臭いや味の対策として東京都水道局では
オゾンの力も利用してます。
オゾンには、強い酸化能力があって、これで臭いのもとや
変な味のもとを分解してくれるのです。

つまり、日本の進んでいる?浄水場は
「急速ろ過方式」+「活性炭方式」+「オゾン処理」なのです。

高度処理と言われる浄水場はだいたいこのタイプです。

オゾン発生器メーカーは大喜びです。

オゾンは空気中の酸素に大量の電気を使って作られます。

さらに、10年頃前から日本の水道業界では「クリプトスポロジウム」問題が
発生しています。

簡単にいうと、いままでの
「急速ろ過方式」+「活性炭方式」+「オゾン処理」でも
処理できない、微生物がいることがわかったんです。

そこで、今度も日本の水道業界は考えました。

出来上がったのが

「急速ろ過方式」+「活性炭方式」+「オゾン処理」+「膜処理」です。

数年前から、日本の水道業界は「膜」ブームの嵐です。
いろんな自治体に「膜」業者が怒涛の営業をかけていて
「膜」導入がたくさんの自治体で検討されています。

ここまで来ると、私はそろそろ認めたら??って思います。
何を??と読んでる方は思うかもしれませんが、

(緩速ろ過方式)はそれ一つで

「急速ろ過方式」+「活性炭方式」+「オゾン処理」+「膜処理」に匹敵します。

(緩速ろ過方式)はそれ一つで、水中の臭いを分解し、味を整え、変な微生物は
他の微生物に食べられ、供給する水は清潔そのものです。


それに比べ「急速ろ過方式」はその方式が持つ欠点をカバーするために
いろんな設備を応急処置するかのようにどんどんくっつけて
どんどんその規模は膨らむばかりです。

150年程昔、イギリスでコレラが大発生したときに、
その原因はみんなが汚いテムズ川の水を飲んでいたからとわかりましたが
そのときに(緩速ろ過方式)で浄化されていた地域のコレラ患者は
圧倒的に少なかったという統計が残っています。

日本で最古の「淀橋浄水場」が出来たときも、コレラに関する同じ経緯があり
「淀橋浄水場」はコレラ対策に大きな寄与をしたとウィキペディア(Wikipedia)に
記載されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%80%E6%A9%8B%E6%B5%84%E6%B0%B4%E5%A0%B4#.E3.82.B3.E3.83.AC.E3.83.A9.E5.A4.A7.E6.B5.81.E8.A1.8C

ここまで書くと、(緩速ろ過方式)は無敵か??という印象を与えますが
そんなことはありません。

(緩速ろ過方式)は川の水の、いや場所によっては湖の水の、
つまり、水道のもととなる水の濁りに弱いです。

なにせ、微生物が主役ですから。

大量の濁りには、対応できません。
濁り成分に埋まってしまいます。。

しかし、、

「急速ろ過方式」+「活性炭方式」+「オゾン処理」+「膜処理」

をするくらいのお金があるのなら、

(緩速ろ過方式)に水を送る前に、もとの水の濁りを
落とす設備を作るくらいたいしたことないと思いますが、、

日本の水道業界からは、、嫌われているのです。

儲からないから。

さて、冒頭で日本の水道業界はつぶれかかっていると書きました。

それは、、「急速ろ過方式」が主流なので

1.施設の建設費のローンがたくさん
2.定期的な修繕費、整備費も結構なもの。
3.薬品代、電気代もバカにならない
4.水の代金が必要??

という理由があるのです。

4番は何??って思うでしょう。

これについてはまた長くなるので、次回に書きます。。

最後に逆に(緩速ろ過方式)にはお金はかからないのか??と
疑問が沸く人もいると思いますので、ちゃんと説明して終わりますね。

(緩速ろ過方式)にかかる費用
1.砂かきの費用
定期的にろ過層の砂の表面を削って、目詰まりした部分を捨てるということを
しています。

2.塩素注入の塩素代金と、注入ポンプ設備などの設備費、メンテ費
これは急速ろ過も同様にかかっています。

3.場内の照明など??の修繕費
もちろん、急速ろ過も同様ですが、、、これしか思いつかないくらい
(緩速ろ過方式)には機械を使ってないので、壊れるところがないのです。

最後の最後に、、
ここまで読んでくれた人は、(緩速ろ過方式)に興味を持っていただけた事と
思いますので、(緩速ろ過方式)の日本の研究第一人者である
中本信忠さんが理事長をしているNPOのHPを紹介して終わります。

ちなみに私もその会員で、そのHPは恥ずかしながら、私が製作・管理しています。

NPO法人地域水道支援センター
http://www.cwsc.or.jp/

こちらも応援よろしくお願いします。

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